―――西暦2045年。
時代と共に進化していく科学技術により、
日本政府は人間の開発を行う時代を迎えていた。
人口が減少し続ける国内では、少しでも多くの労働力を必要としていた為、
政府は「休息を取る必要が無い人間」の開発に着手する事を決定。
実験名は ―RUNLIMIT(ランリミット)―
無作為に選出された国民は「被験体」として
政府が独自開発した薬を投与されることに……。
そんな中、実験の「被験体」に選ばれた一人の少女がいた。
だが、少女の幼馴染である6人の少年達は、
彼女を守りたいが為、自らが身代わりとして「被験体」となった。
それから、5年後――。
「RUNLIMIT」は、史上最悪の実験と呼ばれることに…
被験体達は夜になると理性を失い「凶暴化」する体質と変わり果て、やがて死を迎える。
「凶暴化」するだけでなく、その命にタイムリミットをつけられていたのである。
彼らは実験による副作用に連日苦しみ、
己の命の終わりを待ち続けるしかなかった。
そんなある日、5年前少年たちが身代わりとなって守り抜いた少女が、
「RUNLIMIT」プロジェクトの監察官となって彼らの前へ現れる。
その手に被験体の「凶暴化」を止める為に開発された新薬を手にして……。
残酷にも彼女の中に、彼らと過ごした記憶はない。
果たして彼女は、被験体の命を救うことができるのか。
少年たちを待ち受ける結末は死か――。
それとも――。